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現在、カーナビやGPS機能付携帯などGPSを活用する便利なアプリケーションは、私たちの生活でとても身近になり、今やGPSは私たちの生活になくてはならないものになっています。
GPSは、当初、軍事利用目的で開発されたものでした。衛星を利用した測位は精度もよく、誰でも容易に利用できるので、一般に公開すれば非常に有効なものです。しかし、GPS運用開始当初、精度のよい信号は軍事用に制限され、民生用の信号はSA(Selective
Availability)という規制によって故意に精度が落とされていました。SAとは、信号の中にある位置を計算するための時刻をわざと狂わし、意図的に位置情報の精度を劣化させるもので、その精度の劣化は約100mもありました。SAはクリントン大統領が定めた米国GPS政策に基づき、2000年5月に解除され、それを機に精度は大幅に向上しました。近頃米国は、GPS-IIIからSA機能を廃止するとの声明を発表しました。
GPSは「全世界的測位システム」という名のとおり、全地球的に測位を行うもので、日本に特化したものではありません。
日本は、米国に比べ「磁気緯度」が低いという地理的な特徴から、電離層の変動が大きく、その補正を行うのが難しい場所に位置しています。また、電離層は、時間によって激しく変動するので、その予測が難しいだけではなく、急激な受信レベルの変動、低下が原因で受信障害が起こってしまうこともあります。
現在、広く利用されているカーナビの多くも、GPSからの情報だけでなく、GPSの誤差を補正する補正信号や、地図とのマッチング、ジャイロ(*3)など、GPS情報以外の補正手段により、より正確な位置を計測、表示しています。
GPSの補正情報の多くは、地上の"基準点"という正確な位置が分かっている場所でGPS信号を受信し、どれだけその信号に誤差があるかを計算して作られ、それを補正情報としてFMの電波や光ビーコンなどで送信される方法があります。しかし、その補正情報を送る場合も、送信できる情報量が少なかったり、障害物によってさえぎられたりすることがあります。
将来、より精度の高い測位を追求するには、日本の地理条件に応じて、GPS信号をより正確に受信、補正する技術が必要とされています。
*3: ジャイロ=カーナビなどに使われる、回転する質量(コマ)の回転速度の変化から軸の傾き、角度変化を計測する機器
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